IC-V1/U1のメッセージ機能を使用した地図表示システムの
αバージョンを公開しました。


D-STARでGPSを使用する

ID-800、IC-U1/V1のデータ転送を使用してGPSデータを転送する

 D-STARの仕様では、音声通信を行いながらデータ転送が行える。この機能を使用して、 GPSのデータを転送して送信している位置情報を地図に表示することができる。
 しかしこのGPSの出力を転送しただけでは、送信者のコールサイン等の情報を地図上に 表示することはできない。このため、国内で多くの使用されているナビトラの書式に 変換し、ナビトラと同じ方法で、地図上に表示する方法とIC-U1の機能を 使用して$GPRMCセンテンスだけ転送するように設定し、メッセージ送信機能を使用 する方法とが考えられる。

世界的な位置情報システムのAPRS(Automatic Position Reporting System)に、D-STARから 転送する方法がAE5PL局によって開発されています。このシステムの運用を一部のレピータ のエリアで行っています。詳しくは、D-STARでARPSを使用する を見てください。

GPSのNMEA書式をナビトラの書式に変更する

変換のためのハードウェアとして、秋月電子通商の AKI-PIC877ベーシック完成モジュールを使用


本ボードの電源部分を切り取って、今回は使用
AKI-PIC877ベーシック完成モジュール(表)


AKI-PIC877ベーシック完成モジュール(裏)

本ボードから、RS232C(入出力)、電源、グランド、(リセット)の計4本もしくは5本のラインを取り出す。
電源部分を切り取ったボード(40mm x 26mm)

  • 上記AKI-PIC877ベーシック用のソース

  • 回路図

  • IC-V1/U1とID-800のGPS転送機能を使用する

     IC-V1/U1には、GPSからの出力ステートメントの内、特定のステートメントだけ送信する 機能がある。今回はGPSの設定でGPS.3(マニュアルP.57、 ICOM社のサイト からダウンロードできます。)を使用する方法を採用した。($GPRMCステートメントだけを 使用する方法です。)さらにIC-V1/U1やID-800の メッセージ転送機能(マニュアルP.57)を使用すると、このメッセージの前に使用している レピータと送信元のコールサインが付加されたメッセージを取り出すことができる。 これを使用すれば、送信元のコールサインを取り出すことができる。またメッセージと して20文字の英数字が送信できるので、このメッセージの最初に地図上に表示するアイコン を指定することとした。
     なお、IC-V1/U1およびID-800のメッセージ機能を使用した場合の、出力形式の詳細は 現時点では、公式に公開されていない。

    レピータを使用しない場合

    レピータを使用した場合(単一レピータのみ)

    レピータを使用した場合(中継をした場合)



    地図表示システム

     現在、使用できる電子地図は各種あるが、今回はアルプス社のProAtras W3を使用し、 アルプス社の マップサーバスクリプト を使用して表示する方法です。これは、上記ナビトラ仕様に変更されたデータもしくはIC-V1/U1の 機能を使用して送信されてくる情報を用いて、マップサ ーバスクリプトを生成して表示する方法です。(addonコマンドのupdatable="yes"を指定 すると5分毎に自動更新されます。)

    αバージン

    表示システムのαバージョンを公開します。メッセージ表示機能の詳細が公開されて いない(メッセージの前にコールサイン等の情報が付加される。)ため、異常終了す る可能性がありますので、使用には注意してください。異常終了等のレポートは、下記 アドレスまでお送りください。修正の参考にさせていただきます。
    5月21、22日 の関西ハムフェスティバルの会場のデモで伝搬状態が悪い場合、かなり文字化けが 発生することが判明しましたので、センテンスのチェックをきつくしました。 バージョンは、V.00.3です。

    dstar_gps.exe v.00.3

    使用方法

    dstar_gps.exe と同じディレクトリーにcomポートと転送速度を一行に記述したファイル DSTAR_GPS.ini (COM10で転送速度 が9600bpsの場合)を置き、上記プログラムを実行すれば、アルプス社のマップサーバ ースクリプトをGPS情報を受信する毎に生成します。最大100局(変更可能)まで無線 部ヘッダー情報の交信相手局のコールサインで別々に表示します。 このマップサーバースクリプトファイルは、環境変数の TEMP で指定されたディレク トリーに0.mpsというファイル名で作成されます。このスクリプトを実行すれば、以後5分毎に更新され た情報が表示されます。0.mpsが見つからない場合は、ファイル名を指定して実行から、 アルプス社の地図ソフトに %TEMP%0.mps をパラメータとしてつけて実行してください。 ProAtlasW3を通常の指定でインストール場合は
    "C:\Program Files\ALPSMAP\PROATLASW3\program\proatlasw3.exe" %TEMP%\0.mps
    と指定します。

    IC-V1/U1の設定方法

    GPSとIC-V1/U1をクロスケーブルで接続します。(下記図参照)

    ピンAとTxDを接続
    ピンBとRxDを接続
    ピンDとGNDを接続
    IC-V1/U1の設定は
    1.「GPSの設定」でGPS.3を設定します。(RMCだけを転送するように指定する。 マニュアルP.57またはP.96)
    2.「GPSメッセージ出力の設定」でメッセージ出力チャンネルを指定する。(マニュアルP.58)
    3.「送信メッセージの設定」でメッセージを設定する。(マニュアルP.92
    メッセージの構成は、最初に地図上に表示するアイコンの種類を0から14で指定し(下記表を参照)、 その後","で区切って、メッセージを設定する。
    4.GPSの自動送信機能を使用する場合は、「GPS自動送信の設定(GtX)」を設定する。(マニュアル P.97

    移動局A0レピーター5ゴルフ場10
    移動局B1民家6カモメ11
    移動局C2店舗712
    移動局D3ベル8駐車場13
    移動局E4ドリンク9レストラン14



    2007年05月09日更新
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